自社ブランドでシェイプウェアを販売する場合、サイズやカラーなど購入者が選択する単位ごとにSKUを分け、必要に応じて各バリエーションへ個別のGTIN(日本ではJANコードとして運用されることが多い)を割り当てます。単品とセット商品、通常版と限定パッケージも、取引上別の商品として扱うなら別GTINが必要になる可能性があります。
これは、DTCサイトだけで販売するか、Amazon、量販店、卸売、3PLを利用するかで実務上の重要度が変わります。見積もりを依頼する前に、商品型数、サイズ展開、色展開、セット構成、販売チャネル、包装形態、納品先のデータ要件を整理しておくと、GTINの取り違えや再発注時の混乱を防ぎやすくなります。
クイック回答:シェイプウェアの各バリエーションに個別のGTINは必要?
原則として、購入者や販売事業者が別商品として選択・管理するバリエーションには、個別のGTINを設定します。
たとえば、同じボディシェイパーでも、次のような違いがある場合はSKUを分けます。
- ブラックとベージュ
- MサイズとLサイズ
- ハイウエストタイプと通常丈
- 単品と2枚セット
- 通常パッケージと特別パッケージ
ただし、GTINが必要か、どの階層の商品に付与するかは、販売先や取引先のルールにも左右されます。自社ECの内部管理だけならSKUで運用できる場合がありますが、Amazon、卸売、実店舗、倉庫管理システムなどではGTINやバーコードの提示を求められることがあります。
見積もり前に、次の項目を確定または仮決定しておくと安全です。
| 確認項目 | 例 | 事前に整理する内容 |
|---|---|---|
| 商品タイプ | 着圧レギンス、ボディスーツ | 商品の販売単位と基本仕様 |
| サイズ | S・M・L・XL | サイズ表記、許容範囲、海外サイズの有無 |
| カラー | ブラック、モカ、アイボリー | 色名と社内コード |
| 販売形態 | 単品、2枚セット | セット内容と外装単位 |
| 販売チャネル | 自社EC、Amazon、卸売 | 各チャネルの登録要件 |
| 包装 | 袋、箱、台紙付き | バーコードを印刷する面と包装変更の予定 |
| 物流 | 自社出荷、3PL、卸納品 | 入荷・出荷時にスキャンする単位 |
| 商品コード管理者 | ブランド側、販売会社 | GTIN、SKU、商品マスターの責任者 |
SKU、GTIN、EAN、JANコード、バーコードを明確に区別する
これらは関連していますが、同じものではありません。
SKU
SKUは、自社が在庫や受注を管理するための管理単位です。ブランド独自のルールで設定できます。
例:
BS-BLK-MBS-BLK-LBS-MOCA-M-2PK
SKUは社内システムやECカートで使う管理番号であり、国際的な商品識別番号ではありません。販売先からGTINを求められた場合、SKUをそのまま提出しても代替にならないことがあります。
GTIN
GTINは、商品を国際的に識別するための番号体系です。桁数によってGTIN-8、GTIN-12、GTIN-13、GTIN-14などがあります。
日本の一般的な小売商品では、GTIN-13に該当するJANコードが使われるケースが多くあります。ケース単位や物流単位では、個装の商品コードとは別の識別設計が必要になることがあります。
EAN
EANは、バーコードの表示方式や国際的なコード体系を指す文脈で使われます。日本で「EANコード」と呼ばれているものが、実務上はJANコードやGTIN-13を意味している場合もあります。
海外マーケットプレイスや海外卸先へ販売する場合は、「EAN」という表記だけで判断せず、次を確認してください。
- 必要なのはGTIN-13か
- 日本のJANコードを受け付けるか
- UPCなど別形式が必要か
- 商品単位と外箱単位のどちらを登録するか
- ブランド所有者と出品者の情報が一致しているか
バーコード
バーコードは、GTINなどの番号を機械で読み取れる画像にしたものです。番号そのものと、印刷されたバーコード画像は別の管理対象です。
同じ番号でも、印刷品質、余白、サイズ、素材、曲面への貼付状態によって読み取りやすさが変わります。コード番号を正しく取得していても、印刷や配置が不適切なら物流現場でエラーが起こります。
GTINをGS1 Japanで取得・管理する
日本で自社ブランドの商品識別番号を取得する場合、一般にはGS1 Japanの案内を確認し、自社の事業者情報と商品数、利用するコード体系に合う手続きを選びます。申請方法、費用、更新、利用条件は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式案内で確認してください。
重要なのは、GTINを「商品ごとに適当に作る番号」と考えないことです。ブランド側または商品識別番号を管理する事業者が、次の情報を一貫して管理できる状態を作る必要があります。
- 事業者情報
- GS1事業者コードや利用可能な番号範囲
- 商品名と型番
- サイズ、色、素材、仕様
- 商品単位と包装単位
- 発売状況
- 取引先への登録状況
- 廃番や仕様変更の履歴
GTINの所有者や登録主体は、OEM工場とブランド運営会社の関係にも影響されます。自社ブランドとして販売する商品なら、誰が商品情報を登録し、誰が継続管理するのかを契約・運用上明確にしておきましょう。
なお、GTINの取得手続きは一般的な実務情報であり、税務、表示、契約、販売先の審査を代替するものではありません。最新の公式案内と、必要に応じて専門家の確認を利用してください。
サイズ、カラー、セット、バンドルを正しく採番する
GTIN設計で最も多い失敗は、「同じデザインだから同じ番号でよい」と判断してしまうことです。GTINは見た目のデザインだけではなく、販売・受発注・在庫・価格・物流上の識別単位で考えます。
サイズ違い
S、M、L、XLで販売価格、在庫、返品、出荷単位が異なるなら、通常はそれぞれ別SKUです。販売先がサイズを個別商品として登録する場合、GTINもサイズごとに分けます。
サイズ表記を途中で変更する場合も注意が必要です。日本サイズから海外向け表記へ変更する、許容寸法を変える、サイズラベルだけを差し替えるといった場合、既存GTINを継続できるかは、実際の商品の識別性と取引先ルールを確認してください。
カラー違い
ブラック、ネイビー、ベージュなど、購入者が選ぶ色違いは、通常別バリエーションです。色名を商品マスター、包装、ECページ、発注書で統一します。
「モカ」「ブラウン」「トープ」のように社内と販売ページで名称が異なると、同一商品の重複登録や誤出荷につながります。カラーコードを内部で持ち、表示名と連携させる方法が実務的です。
セット商品
単品2枚をまとめて販売する2枚セットは、単品とは異なる販売単位です。外装にまとめて梱包し、セットとして注文・出荷するなら、セット商品用のSKUとGTINを用意する設計が一般的です。
単品用バーコードをセット外装に貼るだけでは、倉庫や小売の在庫数が合わなくなることがあります。セットの中身、外装、入数、出荷単位を商品マスターで明示してください。
バンドル・キャンペーン商品
シェイプウェアと補正ブラ、洗濯ネット、別サイズ商品などを組み合わせたバンドルは、販売期間や構成が固定されているかで管理方法が変わります。
- 固定内容のセットとして継続販売する
- キャンペーン期間だけ販売する
- 受注後に複数SKUをまとめて出荷する
- 商品ページ上だけの割引で、物流上は単品出荷する
最後のケースでは、販売用GTINと物流上の出荷単位が異なる可能性があります。EC、倉庫、会計、卸先の処理を確認してから採番してください。
自社EC、Amazon、卸売、3PLの要件を比較する
販売チャネルごとに、GTINを使う場面と厳密さが異なります。
| 販売・物流先 | 主な識別単位 | 確認すべきポイント |
|---|---|---|
| 自社EC | SKU、商品バリエーション | GTIN登録が必須か、在庫連携に使うか |
| Amazon | 商品バリエーション、出品情報 | GTINの種類、ブランド情報、免除の可否、既存カタログとの関係 |
| 卸売・小売 | 個装、ケース、発注単位 | JAN登録、納品データ、値札・外装表示、取引先コード |
| 3PL | 入荷・保管・出荷単位 | スキャン対象、ラベル位置、セット品の扱い、入数 |
| 海外販売 | 国際商品識別番号 | GTIN-13、UPCなどの受入条件、現地ラベル要件 |
Amazonでは、商品カテゴリーや出品形態、既存カタログとの関係によって必要な情報が変わります。GTINを取得しただけで出品が承認されるとは限らず、ブランド名、商品画像、包装表示、バリエーション構成なども確認対象になり得ます。
3PLでは、商品ページよりも現場の入荷・棚入れ・ピッキングが重要です。個装にバーコードがあるのか、外箱にもコードがあるのか、セット品をばらして出荷するのかを事前に決めます。
取引先へ確認するときは、「JANコードは必要ですか」だけでなく、次のように具体的に聞くと回答が明確になります。
- スキャンする単位は個装、内箱、外箱のどれか
- 1商品1コードが必要か
- サイズ・色ごとに別コードが必要か
- セット商品のコードは単品と分けるか
- 商品マスターの提出形式と必須項目は何か
- バーコード画像の納品条件があるか
- 包装変更時に再登録が必要か
商品マスターをSingle Source of Truthとして構築する
GTINの運用では、番号を一覧表にするだけでは不十分です。商品情報の正本、つまりSingle Source of Truthを決め、EC、営業、物流、OEM先、デザイナーが同じ情報を参照できるようにします。
最低限、次の項目を一つの管理表または商品管理システムにまとめます。
- ブランド名
- 商品名、型番
- SKU
- GTINまたはJANコード
- サイズ
- カラー名とカラーコード
- 商品画像
- 素材構成
- 原産国
- 商品寸法、重量
- 個装サイズと重量
- セット内容、入数
- 包装仕様
- バーコード画像
- 発売日、販売終了日
- 販売チャネル
- 変更履歴
- 承認者
商品情報の一部は、衣類の表示や販売先の規定にも関係します。素材表示や原産国表示などを整理する際は、日本向けシェイプウェアの繊維表示を確認するガイドも、表示設計を考える参考になります。
GTIN列だけをコピーして使い回すのではなく、商品仕様の変更履歴と承認状態を残してください。特に、同じGTINのまま仕様だけ変わっている状態は、返品、再入荷、卸先登録で問題になりやすいポイントです。
バーコードの形式、配置、読み取りをテストする
日本の小売向け個装では、商品識別番号をバーコードとして印刷する設計を検討します。採用するシンボル、サイズ、倍率、余白、印刷色は、販売先と包装素材に合わせて決めます。
実務上は、デザインデータを納品して終わりにせず、量産前サンプルで確認します。
確認項目
- 番号とバーコード画像が一致しているか
- 数字の桁落ちや入力ミスがないか
- バーコード周囲の余白が確保されているか
- 光沢フィルムや透明素材で反射しないか
- 縫い目、折り目、曲面にかかっていないか
- 黒以外の色を使う場合に読み取れるか
- 袋の重なりやラベル貼付で歪まないか
- 個装と外箱のコードを取り違えないか
- 実際の倉庫スキャナーで読み取れるか
バーコードを包装の端やシールの折れ曲がる位置に置くと、店舗や3PLで読み取りにくくなることがあります。最終包装が透明袋なのか、紙箱なのか、台紙付きなのかを決めたうえで、印刷面を設計してください。
サプライヤーに依頼する資料
OEM・ODM先には、次の資料を分けて提出してもらうと確認しやすくなります。
- 商品仕様書
- サイズ・カラー別のSKU一覧
- 包装仕様書
- バーコード番号一覧
- バーコード配置図
- 量産前の包装サンプル写真
- 変更点一覧
S-SHAPERへ相談する場合も、バーコードの印刷可否だけでなく、どの包装単位に、どの番号を、どのデータで表示するかを確認事項としてまとめると、見積もり後の手戻りを抑えやすくなります。
GTINを包装とメーカー情報に早期に紐づける
GTINは、商品ページの登録作業だけでなく、包装設計、発注書、検品表、納品データ、在庫システムに関係します。採番を後回しにすると、すでに作成したデザインやラベルを修正することになり、納期や費用に影響する可能性があります。
特に早い段階で確定したいのは、次の3点です。
- どの会社がGTINを所有・管理するか
- 商品のどの単位にGTINを付けるか
- 包装デザインのどの面にバーコードを配置するか
プライベートブランドでは、製造会社がコードを用意するのか、ブランドオーナーが用意するのかが案件ごとに異なります。OEM先が番号を支給する場合でも、その番号の名義、利用範囲、販売終了後の扱い、他社商品との重複がないかを契約上確認してください。
包装表示や資材設計も同時に整理するなら、プライベートブランドのシェイプウェア包装を設計するポイントも関連します。
新しいバリエーションと廃番商品のワークフローを決める
新商品を追加するたびに担当者の判断で番号を発行すると、重複や欠番の説明不足が起こります。次のような承認ゲートを設定すると、商品企画から量産までの責任範囲が明確になります。
新規バリエーションの承認ゲート
- 商品企画で商品単位と販売単位を定義する
- サイズ・カラー・セット構成を確定する
- SKUを発行する
- GTINまたはJANコードを割り当てる
- 商品マスターへ登録する
- 包装データへ番号を反映する
- バーコードと数字を照合する
- サンプルをスキャンテストする
- EC、卸先、3PLへ登録する
- 量産・出荷を承認する
この流れでは、GTINの発行を包装デザインの入稿前に行うことが重要です。サンプル承認時には、実際に販売するサイズとカラーをすべて確認できる状態にします。
廃番・仕様変更時の管理
廃番になった商品は、商品マスター上で販売終了日と在庫状態を記録します。コードをすぐに別の商品へ再利用する運用は、販売先やシステムの履歴を壊す原因になり得るため、再利用の可否はGS1のルールと取引先要件を確認してください。
同じ商品でも、次の変更がある場合はGTINを維持できるか確認が必要です。
- サイズ規格の変更
- 素材構成の変更
- セット内容の変更
- 内容量や入数の変更
- 商品名やブランド表示の変更
- パッケージだけでなく商品仕様も変更
- 新しい販売国や販売チャネルへの展開
S-SHAPERに見積もりを依頼する前の確認事項
S-SHAPERは、シェイプウェアのOEM、ODM、プライベートブランド案件について、商品開発から量産まで対応しています。公開されている生産開始の目安は、1プロジェクト500点からです。ただし、最終的なモデル、カラー、サイズ、包装、販売向けの振り分けは、見積もり時に確定する条件です。
相談前に、以下を一つの資料にまとめておくと、商品設計とGTIN設計を同時に検討しやすくなります。
- 商品タイプと参考画像
- 希望する補整部位や着用目的
- サイズ展開と基準寸法
- カラー展開
- 素材や肌触りの希望
- 単品・セットの販売構成
- 想定販売チャネル
- 個装、外箱、同梱物の希望
- 必要な商品ラベルやバーコード
- 初回数量と追加生産の想定
- 希望する納品時期
- 販売国と納品先
サプライヤーからの回答には、少なくとも次の内容が含まれているか確認してください。
- どの仕様を前提にした見積もりか
- 500点の最小開始条件がどの単位に適用されるか
- モデル、カラー、サイズ、包装の内訳
- GTIN・JANコードを誰が準備するか
- バーコードをどの包装単位に表示できるか
- サンプル承認後に変更できる項目
- 見積もりに含まれない作業や費用
- 販売チャネルごとに追加確認が必要な項目
小売・卸売・物流向けの商品設計全体を検討する場合は、小売対応を見据えたOEM・ODMの支援内容も確認できます。
FAQ:自社ブランドのシェイプウェアにEAN・GTINは必要?
自社ECだけならGTINは不要ですか?
自社ECの内部在庫管理だけなら、SKUを中心に運用できる場合があります。ただし、将来Amazon、卸売、実店舗、3PLへ展開する可能性があるなら、早期にGTINの管理方針を決めておくと商品情報を作り直しにくくなります。
サイズ違いは同じJANコードを使えますか?
サイズが別商品として注文・在庫管理される場合、同じコードを使う設計は避けるのが基本です。販売先や商品識別のルールを確認し、サイズ別に個別コードを割り当てるか判断します。
色違いも別のGTINが必要ですか?
購入者が色を選択し、在庫や受注を別管理するなら、色違いも別バリエーションとして扱うのが一般的です。ECモールや小売先の登録仕様がある場合は、その仕様を優先して確認してください。
2枚セットは単品と同じコードでよいですか?
2枚セットを一つの販売・出荷単位として扱うなら、単品とは別の商品コードを設定するのが通常です。セットを構成する商品、セット外装、入数を商品マスターに登録します。
EANコードとJANコードは同じですか?
日本の流通ではJANコードという呼称が一般的ですが、GTINの桁数やバーコード表示方式との関係で、EANと呼ばれることもあります。取引先には、名称だけでなく必要なGTIN形式、桁数、表示単位を確認してください。
OEM工場にGTINを取得してもらえますか?
案件によっては可能ですが、ブランド側がコードの管理主体になるのか、OEM先が用意するのかを明確にする必要があります。番号の名義、利用範囲、商品終了後の扱いを含め、見積もりと契約条件で確認してください。
GTINを取得すればAmazonや小売店で販売できますか?
GTINは商品識別のための要素であり、出品審査、商品表示、販売者情報、納品条件などをすべて満たすことを保証するものではありません。販売先ごとの最新要件を別途確認してください。
自社ブランドのシェイプウェアで見積もりを取る際は、商品タイプ、数量、サイズ・カラー展開、素材または参考仕様、包装、販売チャネル、納品希望時期をまとめ、GTIN・SKU・バーコードをどの単位で設計するかも併せて伝えるとスムーズです。S-SHAPERへの相談では、これらの情報をもとに、プロジェクト固有の仕様と見積もり条件を確認できます。





